オンライン講演会『自分らしい人生の締め括り〜必ず訪れる日のために、準備を始めませんか?』
講師:葬儀アドバイザー奥山清太さん
日時:2021年7月18日
今回は葬儀アドバイザーの奥山さんの講演会『自分らしい人生の締めく括り‐必ず訪れる日のために、準備を始めませんか?』に参加しました。奥山さんは講演で”残された時間は限られている。しかし、分からない。有意義な自分らしい人生の締めくくりを考えるきっかけになれば”と。意外と知らないカナダの葬式事情を話してくださいました。
まず、親しい人が亡くなった際には、ライセンスを持った葬儀社を通して死亡登録、搬送、埋葬の選択などを決めていく。葬儀社無しではなにもできない。家族といえども、自分の車のバンで故人を運んではいけない。ライセンスを持った車じゃないと運べないとのこと。何でも自分でしたいと思っても、どうも訳が違う。プロの仕事に委ねるのが一番。
葬式も棺と共に執り行うのか?先に火葬をすますのか?予算によって様々な選択肢がある。興味深かったのか、葬式のに際してのサービスはどれも同じ、費用の差は棺の費用が異なるとのこと。また、カナダでの遺体腐乱防止はドライアイスの使用ではなく、エンバーミングを行うとのこと。また、埋葬も火葬、土葬、花壇葬、屋内/屋外納骨堂その他諸々と日本よりも選択肢が多い。墓地も市が管理しているものとPrivate の二種類がありPrivateの墓地は個人の売買が可能。
カナダの葬儀事情が明らかになり、参加者から様々な質問が寄せられ、目から鱗が落ちることも多々。例えば、BC Ferryに海での散骨をお願いすると対応してくれる。葬儀会社に前もって葬儀や埋葬の相談をし、支払いを済ませておくとその費用が凍結され数十年後も同じ値段でサービスを提供してもらえる。(但、税金の変動により、税金に関しては追加料金が発生するかもしれない)。この利点は感傷的になっている緊急時の過剰な衝動買いが避けられるとのこと。また、奥山さんの会社で葬儀、埋葬等のサービスを受けると、会社を通じて故人の死後約一年間カウンセラーによる精神的なサポートが受けられる。また、個人の遺骨を日本に持って帰る時には、火葬証明書を持参し、税関で開封をもとめられるかもしれないので、開封可能な入れ物の使用を薦められてました。
日本語認知症サポート協会は、これまでエンディングノートについてのワークショップ、映画の上映会、看取りの映画上映会等々人生の終焉の迎え方について何が準備できるかを考える機会を提供してくれました。奥山さんも生前に私たちに勧められていたのが“情報の整理と書類の整理”。講演会のみならず、私自身の生活の中でも様々な視点から人生の終焉をどう迎えるか考える機会をもっと持とうと思いました。
(2021年7月/ Y.T)